コロナ禍で浮き彫りとなった、サービス業の存在意義

こんにちは、湯藤レイです。

今回は、コロナ禍で浮き彫りとなったサービス業の存在意義について、つらつらと語っていきたいと思います。

以前、新型コロナウイルスに関連してコラムも執筆しておりますので、まだご覧頂いていない方がいらっしゃいましたら、ぜひご一読ください。

⇒「ウイルスに立ち向かう世界で、女性用風俗が今できること(前編)」はコチラ
⇒「ウイルスに立ち向かう世界で、女性用風俗が今できること(後編)」はコチラ

「非対面推奨」の波

「不要不急の外出はお控えください」

この言葉を、この1年で何度聞いたでしょうか。

2020年は、新型コロナウイルスの影響を受け続けた(続けている)1年でしたね。

そんな中、サービス業のあり方も大きく様変わりしました。

対面のサービスはことごとく改善を余儀なくされ、アクリルのパーテーションを設けたり、距離をとったり、様々な方法で飛沫感染を防止してきました。

飲食店に行けば、笑顔を見せていた店員の顔はマスクに覆われ、丁寧な接客を売りとしていたところがスマホを用いたセルフオーダーの仕組みを導入する等して、店員と客の対面接触を可能な限り減らしている様子が見て取れます。

もっと言えば、店に赴くこと自体を避けようとする人も現れ始めました。

Uberなどのデリバリーサービスの知名度が一気に上がり、それらを使うことが先進的だと思われている節もあります。(UberもAmazonに倣い、置き配制度を始めましたね。)

このように、対面である必要のないものは出来る限り非対面で行うべき、という世論が、つまり正義が、あります。

僕は、このこと自体に異論を唱えるつもりはありません。

犠牲者の拡大、医療の崩壊を防ぐためには、行政が発信している「新しい生活」のように、ライフスタイルを変容させなければいけないのですから。

ただ、ここで注目したいのは、対面サービスが全て非対面に変わったわけではないという点です。

今回、もちろん予算の都合もありますが、「対面接触」が残存しているところがあります。

先ほど例に挙げた飲食店ですが、注文はセルフオーダーでスマホで行うものの、料理を持ってくるのは店員であり、テーブルに配膳している間はソーシャル・ディスタンスを確保できていない状態です。

ただ、これも自動で配膳するロボットや、回転すし形式でキッチンから商品が流れてくるマシンが導入されれば非対面にシフトしてくのかもしれません。

では、仮に、技術的にも、予算的にも、「完全非対面」が実現できるとなった場合。

世の中の全てのサービスが、非対面になるのでしょうか。

僕はこれに関して、異議を唱えます。

具体例をあげましょう。例えば、旅行です。

旅行は、何かしらの交通機関で移動し、旅行先で日常生活の中では味えない体験をする、その全てに価値があります。

カスタマージャーニーという概念にありますが、温泉旅行は温泉に入れれば良いというわけではありません。美味しい夕飯や、道の駅などで買った地域の特産品、移動中の新幹線から見えた景色、もっと言えば、友人とカフェで旅行の計画を立てるその瞬間までもが、「旅行」という体験を構成している要素なのです。

これを非対面/オンラインで実現する案として最近有力視されているのは、VRですよね。

まるで旅行に行ったような気持ちにれると謳っていますが、これはあくまで「行ったような気持ちになれる」であって、「行かなくてもいいや」にはならないんですよね。(理由は、先ほど挙げたような「旅行」を構成する一部しか体験することができないからです)

移動などに不安がある方は、このコロナウイルスの感染拡大が落ち着いたら、是非行こうと、きっと計画を立てるはずです。

ただ、先ほど例に出した飲食店のセルフオーダー。

店員を呼んで注文をしなくても、自分の好きなときにオーダーができる。店としても人件費の節約になるし、メリットが目白押しです。

ただ、この場合、「店員さんが丁寧に接客してくれる」というメリットを失っています。(他にも、スマホ操作に不慣れな高齢者の方々にとってハードルが上がる、等のデメリットも生まれます)

しかし、もしも全国の飲食店がこのセルフオーダーの仕組みを導入することに踏み切り、ユーザー全員がそれを「便利になったねぇ」と受け容れるのであれば、「店員の丁寧な接客」は「不要不急」のサービスだったということになります。

疑問が呈された「対面サービス」の存在意義

「非対面」での価値提供を実現すべく、技術開発・サービス改革が進んでいる中で、ユーザーの価値観も大きく変わりつつあります。

もしかしたら、仕事終わりに風俗に寄ってひと時の快楽に酔いしれていた世のお父さんは、このご時世、対面での接客を避け、個室ビデオ店等で、VRのAVを見ながら、セルフプレジャーグッズを使うことで、同じ価値を感じているのかもしれません。

ただ、もしこのお父さんが「これでいいじゃないか」と思ってしまったら、「丁寧な接客」「人の温もり」「そのキャストに会いたいという気持ち」……これら全てが不要不急の、必要ないものだったと評価されたことになります。

「非対面」での風俗サービスは、限界があります。

対寧な接客や、温もりだけじゃない、2人だけの世界観や、いろんな要素が複合的に絡み合って価値を生み出しているものだと思っています。

ただ、今は「非対面推奨」の時代。

時代の流れを受けて、風俗サービスの利用を中断している人もいるでしょう。代わりに出てきた非対面サービスを代用し、それで満足するようになったという人もいるでしょう。

ただ、この時代が終わったら。

一度離れたユーザーさんが戻ってきてくれるかどうか、というとそれは分かりません。

「風俗」がユーザーの皆さんから不要不急とみなされるのかどうかは、僕らが今までユーザーさん達に提供してきた価値が他では代用できない、唯一無二の価値あるものだったか、に依存するからです。

「不要不急」は、主観に基づく基準であると、僕は思います。

個人個人の主観には、価値観が根底にありますし、その価値観に訴えかけるサービス提供ができていたのかという点において、サービス提供側は、今、ふるいにかけられているのかもしれません。

僕達は、宣伝こそできますが、結局はユーザーさんを待つことしかできない。

今は、自分が今までどんなことを提供できたのか、ゆっくりと考え直してみるいい機会なのかもしれませんね。

(もちろん、このご時世でも最大限対策をしてサービスを継続していらっしゃるお店も、最大限対策をした上で利用してくださるユーザーさんもいらっしゃいますし、大変有難いと思っています!)

以上、湯藤レイでした!

1つ前 1つ後

この記事を書いた人

湯藤レイ
湯藤レイ

女性用風俗セラピスト。
Twitter裏垢男子、ウリ専キャストなどを経験し、女風業界の門戸を叩いた。
主に「ぶっちゃけセラピスト」コーナーにて筆を執る。
(たまに座談会等のMCなんかもやります)